バショウ園2010/10/14 17:00

下の写真は東南アジアの農村を撮影したものではありません。熊本市内の名水で有名な水前寺公園のすぐ近くにあるバショウ園の小路です。
この一帯は大小2つの湖をはじめとして、数多くの湧水地が点在しており、熊本市民の憩いの場となっています。人口70数万人の市街地の中にこれほどの自然が残っている街は日本中探しても、そう多くなないような気がします。

バショウ園

                                      バショウ園の小路

バショウは中国原産といわれ、熱帯~亜熱帯を中心に分布している多年草で、冬には枯れてしまい春気温の上昇とともに新しい茎を地面からのばします。よって、樹木のように肥大生長をせず、もちろん年輪などもありません。簡単に言えば草の一種なのです。

芭蕉の実と花

                                    バショウの実と花


上の写真はバショウの実と花の部分です。上の方で4房程なっている実は近縁種のバナナそっくりで一見食べられそうですが、食用には不向きです。沖縄ではバショウの繊維を使って芭蕉布を織って衣類等に利用しているようですが、現在ではかなり高価なものらしいです。
このようなバショウが多く生育しているのも、先に述べたようにこのあたりが湧水の地で、年中水温が一定に保たれ、美しい水環境が保たれているからだと考えられます。
その証拠に下の写真のように、そこら中の流れの脇には清水を好むクレソンが多く生育しています。

クレソン

                                     湧水とクレソン

もし、熊本市への観光をよていされている方がいらっしゃれば、熊本城や水前寺公園だけではなく、水前寺公園下流域に広がるこの一帯に是非足を延ばされてはいかがかと思います。
湧水の流れ沿いにウォーキングロードや公園も整備されており、気持ちのいい場所ですよ!