ジャカランダの花2015/06/08 08:51

 最近、花の話題が多いのですが、今回も花の話題です。ただ、今回ご紹介する花は日本原産の樹木でありませんが、日本の暖かなごく限られた場所で植えられています。ジャカランダという名前をお聞きになった方はいらっしゃるでしょうか?いかにも熱帯という雰囲気の名前の通り、南米ブラジル原産のノウゼンカズラ科の落葉樹です。
 今、お隣長崎県の島原半島にある小浜温泉でジャカランダ祭りが開催されているという事で、早速、フェリーに乗って行ってきました。


熊本フェリー

 熊本港から高速フェリーで30分、波静かな有明海を一またぎして長崎県の島原港に到着です。下船後、早速、目的地の小浜温泉に向かいます。途中、雲仙の山々を越え、観光地として有名な雲仙温泉街から立ち上るイオウのにおいに心引かれつつも、坂道を一気に下って小浜温泉に到着しました。熊本市内から2時間少々で着いてしまいました。

小浜温泉ジャカランダ

 橘湾に面した温泉街の国道沿いに街路樹としてジャカランダが植えてあります。青紫の独特の花色が印象的で、いかにも南国ムード漂うという感じです。ただ、花を咲かせている木は全体の2〜3割程度で、その花も5部咲きといったところでしょうか?花を眺めていると、花の写真を撮りにこられたのでしょう、一眼レフカメラを持った人に「今年は開花が遅れているみたいだけど、この先に沢山花を付けている場所があるよ。」と教えていただいた所まで歩いてみました。

ジャカランダ並木

 確かに、温泉街の前よりも上の写真の場所の方が花付きが良いのですが、それでも、まだこれからという感じで、つぼみがついているのと、そうでないのがはっきりしている様子です。帰ってからネットで調べてみたのですが、ここもジャカランダの植栽値として有名な宮崎県日南市でも、今年の花付きは今ひとつという事が書いてありました。南米生まれでラテンの血が入っているから花付きも気まぐれということなのでしょうか…?

ジャカランダの花

 花は桐の花に似ているような気がしますが、とにかく鮮やかな青紫色で一目を引きつける花です。ブドウの房のようでもあります。葉っぱは、熱帯・亜熱帯地方にあるヘゴやシダの葉っぱそっくりでエキゾチックな雰囲気を漂わせています。

 ジャカランダが植えられている街路は海沿いの道で、とても気持ちのいい場所です。今度、機会があればこの木下をジョギングなんかして、後は、小浜温泉にゆっくり浸かって汗を流し、おいしい海の幸に舌鼓をうつ、なんて事が出来ればと思う次第であります。

平成新山

 帰り道は同じコースを通って、島原の道の駅「みずなし本陣」に立ち寄りました。ここは、かつて雲仙普賢岳の大火砕流後の土石流被害で、多くの家屋が埋没した地点でもあります。今も、1階の屋根付近まで土砂に埋もれた家屋が保存展示されており、土石流の凄まじさを実感できます。上の写真は駐車場から写した平成新山です。普賢岳付近に出来た溶岩ドームが成長して出来た新しい山で、日本で一番新しい山だそうです。
 島原半島は雲仙火山の影響で至る所から温泉が湧き出し、雲仙温泉や小浜温泉など古くから温泉街として栄えいます。また、その地熱の影響で、本来日本では生育が難しいとされる熱帯性のジャカランダなども立派に育っています。今、各地で火山活動が活発化し、周辺住民の方も不安に思われている事でしょう。この雲仙の山も、今後もずっと穏やかであり続けてもらいたいものです。

 



白い花2015/06/04 17:39

 今月の14日(日曜日)に熊本市動植物園で開催される、緑の講座の下準備に園内を訪ねた時に撮った写真です。花径10センチ程の白い花をうつむきかげんに咲かせています。花芯の紫と純白の花びらがとても印象的です。ご存知の方もおられると思いますが、オオヤマレンゲの花です。
 
オオヤマレンゲ

 オオヤマレンゲという名前は、奈良県南部の大峰山に自生しており、ハスの花(蓮華)に似た花をつける事に由来しているそうです。九州でも標高1000m程の高い山に自生し、阿蘇でも見られるそうです。梅雨入りしたてのうっとうしい季節に、何とも心を和ませてくれるような透明感のある花です。
 ちなみに、モクレンの仲間の落葉中高木で樹高が3m〜5mになるそうです。高山の樹木という事ですが、熊本市動植物園では毎年奇麗な花を楽しめるそうです。
 
 もうひとつ、準備を終えて帰る時に気になった花がありました。どこからともなく漂ってくる濃厚な花の香り、そうですクチナシの花です。こちらも白い清楚な花を膝丈程度の高さでうつむくように咲かせています。皆さんにはおなじみですよね!庭の片隅や、公園なんかの少し影になるような場所に植えられているのをよく見かけます。この花の香り、私は香水のような匂いがしてとても好きなのですが、皆さんは如何でしょうか?

クチナシ

 この2つの花はとても奇麗なのですが、あいにく花持ちがあまりよくありません。せいぜい3日程で茶色く萎んでしまいます。アジサイの花は別として、気温の上昇とともに、これから盛りを迎える花は命が短いという傾向にあるようです…。

桐の花2015/05/11 09:37

 少し前の話ですが、国道沿いを車で走っていたら道ばたに藤色の花を咲かせた樹木を見かけました。てっきり、藤が他の樹木に巻き付いているのだろうと思っていたら、花序が上を向いて出ています。気になったので脇道に車を停めてみて見ると、高さ10メートル程の桐の木が3本程立っていました。おそらく、実生でここに育ったものだと思われます。

桐の木

 桐と言えば桐のタンスが有名です。成長が早く材がとても軽いので、軽さが要求されるタンスの材料として古くから栽培されていたようですが、最近では家具の需要の落ち込みとともに日本で栽培される事は殆どなくなったとの事でした。ですので、今見られる桐の木は殆どが実生の可能性が高いと思われます。

 もう一つ桐で思い浮かぶのは豊臣秀吉の紋章でおなじみの五七の桐ではないでしょうか?日本政府の紋章としても使われており、首相が演説をする際の台には五七の桐があしらわれています。
 そこで、私もどうにかして桐の紋章のような写真を撮ろうと思ったのですが、花序につく花の数が多すぎて上手く行きません。やっぱり紋章というのはカッコイイように図案化したものなのですね。

桐の花2

 花は上向きに咲いており、枝の先端に集まっているので遠くからは分かりにくいのですが、近寄ってみるとかなり大きな花です。一つの花径が5〜6センチ以上もあるでしょうか。藤のような良い香りがするかと鼻を近づけてみたのですが、残念ながらあまり香りはしませんでした。

桐の花1
 
 九州ではサクラの季節はとっくに終わってしまいましたが、今回紹介した桐の花や栃の花など、樹木の花の季節はまだまだ続きます。サクラのような華やかさはないのですが、次第に蒸し暑くなってくるこの季節に、清涼感を与えてくれるような花ばかりです。是非、皆さんも公園の樹木や街路樹などを足を止めて眺めてみてください。

続初夏の花木2014/05/19 09:41

 最近は九州でも雨が頻繁に降るようになってきて、奄美大島までは梅雨入りしたとか…。
熊本を含む九州北部の梅雨入りまで、あとわずかといったところでしょうか?
 そんな雨の日に、来月15日に行う講習会の下見を兼ねて熊本市動植物園まで出掛けてきました。

 植物ゾーンの入口から入ると、温室の裏に樹木の見本園があります。動植物園の中でも一番地味なエリアと言うか、普段はあまり人の出入りが少ない場所ですが、常緑・落葉問わずいろんな種類の樹木が植えてあり、この場所の有効活用を兼ねて昨年から樹木講座を行っています。

 生憎の天気だったのですが、かなりの種類の樹木に初夏の花が咲いていました。そんな中から、ジメジメとした気分を解消してくれるような白い花を幾つか紹介します。

 最初は、皆さんよくご存知のヤマボウシです。最近では庭木としても好んで植えられるようになりました。

ヤマボウシ

 緑の葉の上に白が鮮やかに映えて、庭の色彩のコントラストを引き立たせるには理想的な樹木ではないかと思います。しかし、皆さんが花だと思われている白い部分は、実は苞と言って花を包んでいる葉の部分なのです。本当の花は苞の中心に細かく集まっているものがそれにあたります。細かい事は抜きにしても、この季節に涼やかな印象を与える花木です。

 次は、カタルパという樹木です。おそらくはじめて聞かれる方も多いのではないかと思います。あの同志社を創立した新島襄が明治の初めの頃にアメリカから種を持ち帰り、熊本にゆかりの深い、徳富蘇峰、盧花兄弟とその父に送ったものが広まったとされています。

カタルパ

 大きな三角形の葉の上に、白く中心が紫の花を咲かせる姿が特徴的です。ノウゼンカズラの仲間だと言う事です。熊本市内にある徳富記念館のものが有名で、開花の頃には地元のニュースでも頻繁に取り上げられます。

 最後はオオヤマレンゲです。高さが1〜3m程度の中木になります。平地では殆ど見られず、主に標高1000m程度の山地に自生しているそうです。


 名前の由来は奈良県の大峰山に自生しており、ハスの花(蓮華)に似ていることからきているとされています。

 写真は開きかけで分かりにくいのですが、純白の花びらに赤い雄しべがとても印象的な花です。モクレン科の樹木になります。

オオヤマレンゲ花

 この季節はピンクや赤や黄色といったカラフルで豪華に咲き誇る薔薇が満開を迎えています。花の豪華さや香りの強さに関しては正に女王といったところでしょうか?
 前回、今回と御紹介した花はバラのように豪華というのとは違うかもしれません。しかし、素朴で清涼感があり、個性的なものが多く見受けられます。これからも季節の花木の情報を多く紹介していければと考えています。
 


初夏の花木2014/05/10 10:48

 春を鮮やかに彩った桜や藤の花も終わり、季節はすっかり新緑へと移り変わりました。ここ熊本市周辺の山々を見渡すと同じ新緑でも、白っぽい色をしたものや黄色がかったものが見られ、正に“山笑う“季節の到来と言ったところでしょうか?
 実はこの緑のグラデーションは新しく展開した葉色の違いもあるのですが、山の樹木の花の色でもあるのです。椎木や栗の木の淡いクリーム色や樟の花の黄緑等々、少し地味な花々ではありますが、季節に色を添えています。

 そんなこの季節、街中でも見られる花木を幾つか紹介します。
最初はトチノキです。漢字で書くと栃ノ木、文字通り栃木県の県木で宇都宮のメインストリートには高さ20mを超えようかという大木が街路樹として大きく枝を伸ばしています。非常に涼しげな印象の樹木です。
 
 下の写真は熊本市内に街路樹として植えられているものです。枝の先端にロウソク状の白い総になっているものが花です。

トチノキ

 近くで見るとご覧の通り、花の集合体が縦に連なっているのがわかります。楕円形をした大きな葉とのバランスがよく、最近は九州でも街路樹として植えられる様になってきました。
 因に、近縁種である西洋トチノキはフランスではマロニエと呼ばれ、パリのシャンゼリゼを彩る街路樹でもあります。東京銀座にもマロニエ通りというものがあり、近年、この名前をとった商業施設もオープンしたそうです。何となく都会的な雰囲気がするのでしょうか?

トチノキ花
 
 次は、近所の公園に生えていたセンダンです。熊本ではわざわざ植えるというよりも、勝手に種が落ちて大きく育ったらしいものを良く見かけます。

センダン

 花は下の写真のように、薄紫で遠くから見ると綿菓子のような雰囲気のあるものです。近くに寄るといい香りがします。ただ、諺にある『センダンは双葉より芳し』のセンダンは本来、香木として知られる白檀の事だそうです。

センダン花

 最後は熊本で最も身近な樹木と言っても過言ではないクスノキです。下の写真は近所の琴平神社の入口でとったものですが、これでも満開の状態です。どことなく緑が薄く見えるのが実は花なのです。

クスノキ

 よく見ると、小さい花が沢山咲いているのがわかります。多くの人は気付かれてないと思いますが、この季節に花盛りを迎えクスノキ特有の揮発性の香りも強くなります。

クスノキ花

 この季節、まだまだ沢山の種類の樹木が花盛りを迎えています。桜などと違い花色が白や黄緑などで以外と地味な事、また、葉っぱが展開した後に小さな花を咲かせる事もあって華やかさには欠けます。しかし、よく見ると魅力的な花も多く、良い香りのものも多くあります。これから、公園や郊外へお出かけの機会があれば、是非樹木を観察してみてください。きっと、お気に入りの花木が見つかるはずです。

遅いお花見2014/04/07 08:17

 熊本城のサクラはすっかり葉桜となり、ここ九州では先週でお花見はほぼ終わってしまいました。しかし、私は丁度このときインフルエンザに罹ってしまい、お花見だけではなく、知人の歓送迎会にも出席できず、実に情けない週末を過ごすことになっていたのです。この間、京都に住む娘から送られてくる醍醐寺や東寺、哲学の道等々の美しいサクラの写真を眺めるしか出来ず、ただ、手をこまねいて見ている状態だったのです。
 インフルエンザもすっかり回復し、久々のゆっくりとした休日となった昨日、このまま一度も花見をせずに、春を越すのもむなしいと思い、どこかまだ咲いている場所はないかと考えついたのが、ここです。

観音桜

 熊本市内から車で一時間あまり、南阿蘇村の”観音桜”です。このブログでも丁度一年前に取り上げたことがあります。街中のサクラと同じソメイヨシノという品種ですが、さすがは阿蘇、その冷涼な気候のせいで熊本市内より1週間遅れで見頃を迎えていました。

 幹周りは3m足らずといったところでしょうか?ソメイヨシノにしては老木には違いないのですが、しだれ桜や山桜の古木に比べると樹木自体は小ぶりです。ただ、ソメイヨシノ特有の花の豪華さと、阿蘇山を背景に1本だけ原野の中に立って色を添えている姿はけなげという言葉がぴったりです。
 朝の早い時間に出掛けてきたつもりですが、それでも下の専用駐車場はほぼ満車状態、皆さん思い思いの構図で美しい姿をカメラに収められていました。

帰り道は、お隣高森町の千本桜を観て帰りました。車窓からは4月にしては珍しく雪化粧の阿蘇山を眺めることができました。季節の移り変わりをしっかりと実感できる1日となりました。
 熊本城の桜は見逃してしまったのですが、今年もこれで良い春が越せそうです。

阿蘇山雪化粧







早くも満開!2013/03/26 11:12

 今週の日曜日、春休みで帰省中の娘と一緒に南阿蘇へドライブに行ってきました。俵山を超えて 久しぶりに久木野まで足を伸ばし、昼食場所を探していると、国道脇に“観音桜満開”という文字が書かれた大きな俵を発見!お腹が空いていて早くご飯を食べてたい衝動を抑え、とにかく行ってみることにしました。

 地元の方の案内に従っていくと、ほんの2〜3分で駐車場へ到着。そこから外輪山へと続く斜面を登り始めるとすぐに、目的のサクラが見えてきます。
 八分から九分咲きといったところでしょうか。地元の人たちは散ってしまう前に、少しでも早くサクラを見てほしいと、あの案内を出されたのでしょう?


 周囲が草地で樹木等光を遮るものが何もない事が好都合だったのでしょう、ソメイヨシノ本来の横に大きく枝葉をのばす美しい姿を見せています。案内によると樹齢100年程だとか、ソメイヨシノに してはかなり高齢と言えます。

観音桜の花びら

 枝先には沢山の花を付け、その重みで枝がやや下がってきているように思えます。
 今にも雨が降り出しそうな天気にも関わらず、大勢の人たちが花見を楽しんで いらっしゃいました。

 私たちも初めて見るサクラを堪能した後、近くの道の駅にあるレストランで無事に空腹をいやすことが出来ました。

 この日は3時頃には自宅に帰ってきたのですが、夕方からは夫婦2人になったので、この日二回目の花見をしに熊本城へ出かけてみました。

熊本城御幸坂

 城内へと続く御幸坂は夜桜見物へ向かう人と車で賑わいを見せていました。こちらはほぼ満開状態です。

 辺りが薄暗くなってきて、二の丸公園へ続く道の提灯にも灯りが点され始めました。サクラの 木の下の提灯は何だからしい雰囲気です。

二の丸公園のサクラ


 サクラの季節は恒例となっている、熊本城の夜間開演にも多くの人が集まっている様子です。

熊本城とサクラ

 多くの人が花の下で楽しんでる姿を眺めるのは、私自身もいい気持ちになります。サクラの淡いピンクや薄くはかなげな花びら、一斉に咲き誇る姿は私たちの気持ちを引きつける力があるのでしょう?
しかし、今楽しめているサクラも、植えられてからの年月を考えると、痛んでいるものが目立ち始めています。これからも花の季節を心待ちにしたり、楽しんだりするためには、今までより一層サクラに愛情と手入れをする手間をかけてやる事が必要となっています。

 
 


ツツジも満開!2012/05/07 11:19

 関東地方では大荒れの連休最終日だったようですが、九州では好天に恵まれ、観光地はどこも多くの人出で賑わったようです。私も連休で帰省中の娘を連れて福岡県東峰村の小石原民陶祭に行ってきました。

 毎年、五月の連休中に民陶際(陶器市)が開催されるので、私たちも、ちょくちょくお邪魔してお目当ての陶器の物色と田舎の美しい風景を満喫しています。

 下の写真は窯元が多く集まる皿山地区を流れる小川です。この小川を利用して水車の力で陶器の材料となる土を細かく砕いていました。

近くの小川

 この地区には窯元が何軒も集まっているのですが、中には下の写真のような茅葺屋根の古民家風の窯元もあります。
 この日は天気もよく、日差しの下では汗ばむ陽気だったにもかかわらず、このような建物の中に入ると、ひんやりとどこか心地よい空気を感じることが出来ます。昔ながらの日本家屋がいかに高温多湿の気候に適応してたのかを思い知らされる気がします。
茅葺屋根の窯元


 民家の裏山には、杉林が広がっているのですが、その一部を切り開いて、ご覧のようにツツジやシャクナゲを植えてある場所があります。おそらく、この民陶祭に訪れる観光客の目を楽しませようと、村の人がアイデアを出されて、コツコツと植えられたのでしょう?その効果あってか、多くの人たちがツツジをバックに写真を撮られたり、近くまで行って眺めている人もいました。
満開のツツジ

 有名な有田の陶器市には規模も人でも遠く及ばないかもしれませんが、我が家に素朴な風合いの小石原焼の器が増えた事と山里の美しい風景を堪能でき、満足の一日でした。

百花繚乱?2012/05/01 16:00

 桜の季節も終わり、九州ではフジの花からツツジやシャクナゲへと花盛りの季節を迎えています。そして、猫の額より狭い我が家の庭でも鉢植えのバラが咲き始めました。

 最初の2株は何れも家の北側、玄関の脇に置いていおり、午前中と午後3時以降に陽が当たる程度で、決して日当たり良好とはいえない環境です。ただ、それでも毎年たくさんの花をつけてくれますし、鉢植えであまり大きく育ててあげることが出来ないので、この環境が好都合なのかもしれません。

 下の写真は“シャンプニーズ ピンク クラスター”その名の通り花径4㎝程の小ぶりの花を房に咲かせます。口径45㎝程のテラコッタに高さ1.8m程のオベリスクを立てて、それに誘引をしています。春・秋にちゃんと花を咲かせてくれる優良な品種です。
シャンプニーズ ピンク クラスター


 次は隣の鉢に植えている“スーブニール ドゥ ラ マルメゾン”です。マルメゾン邸の主人であったジョセフ―ヌは大変なバラ愛好家であったとも言われていますが、没後30年近く経って作出された品種です。グレイがかった深緑の葉と、明るいピンクのカップ咲きの花がとても繊細で上品な印象を与えます。系譜としてはブルボン系のバラで秋にも花を楽しませてくれます。世界バラ連合が選定しているオールドローズの殿堂入りした8種のバラのうちの1つにも挙げられています。
http://www.worldrose.org/awards/oldhof/oldhof.asp

スーブニーズ ドゥ ラ マルメゾン

 最後の花はこれもブルボン系の“マダム エルンスト カルバ”名花マダム イザーク プレールの枝変わりだとか?そういえば、開いたときの花の形が似ている様な気がします。ただ、花色はこちらの方が薄色でおとなしめ、より柔らかな印象です。
マダム エルンスト カルバ

 これも北側のガレージ横のフェンスに這わせて育てています。今年はフェンスに沿って、横方向に誘引したのが良かったのか、丸い蕾を沢山つけています。

 うちのバラは30種類ほど、すべて鉢植えで育てていますが、利点としては樹形をコンパクトにまとめることが出来る事と、場所を移動できる事くらいでしょうか? 土地に余裕があられる方には地植えの方が良いかと思います。鉢植えの場合は毎日の水やりの手間が大変ですし、いつコガネムシの幼虫が根を食い荒らして枯れてしまわないとも限りません…。
 何れにしても、花の季節は虫との戦いの季節でもあるのです。

庭の草花2012/04/19 11:41

 サクラもすっかり葉桜となってしまい、ハナミズキやツツジの花も咲き始め、春の本格的な花のシーズンとなってきました。
 そんな中、我が家の猫の額より小さな庭にも、春らしい彩りが出てきました。

 最初は、エビネランです。昨年のゴールデンウイークに福岡県東峰村で買い求めたものです。

海老茶色と花芯が白の組み合わせ
エビネラン海老茶白



白い花びらに花芯は黄色です。
エビネラン白


こちらは近所のホームセンターで買ったティアレラ。日陰でも結構増えます。
ユキノシタの仲間です。
ティアレラ


2年目を迎えた白いタイツリ草。夏の暑さに今年は枯れてしまうのかと思ってたら、何とか花をつけてくれました。
タイツリ草白


西洋カマツカの可憐な花。天気がよく気温が上がってくると、ミツバチが集まってきます。
西洋カマツカ