小学校での講話2014/10/06 15:16

 今月の23日24日の両日、小学3年生を対象に熊本市内中央区某校にて樹木関連の講話をすることになりました。今から2年ほど前にこの小学校からの依頼で校庭の樹木の診断を行ったのが縁で、今回の話になったわけです。
 私、以前にも学校で樹木の話をした経験はあるのですが、その時の対象は中学2年生でした。こちらが少し難しい話をしても、何とか理解できるだけの知識というものがありましたが、今回は小学3年生です。我が子がその年齢だったのも、とうの昔の話。どれくらいの事が理解出来るのかこちらもよく分かりません。とにかく、あまり深い話をせずに、校庭に植えられた木々の特徴や、この学校が緑に恵まれた良い環境にあるという話をできればと思っています。
全景

 上の写真は校舎側から校庭を写したものです。沢山の樹木が林のように枝を寄せ合いながら植えられています。撮影した日は曇り空で、蒸し暑かったのですが、この木陰に入ると風が通り涼しく感じられました。
プラタナス

  下駄箱脇にはプラタナスがあります。全国的には街路樹等でおなじみの樹木ですが、熊本では珍しい樹木になってしまいました。以前は街路樹として植えられていたのですが、カミキリムシによる食害や、台風襲来の際に枝が折れやすかったりすることから、そのほとんどが他の樹木へと植え替えられてしましました。この学校には20本ほどの大きなプラタナスが残っており、子供たちに木陰を提供してくれています。
ケヤキ

 体育倉庫の前には立派なケヤキの木があります。街路樹に見られるような不恰好に枝を切断されたものではなく、大きく枝を伸ばしています。この木もサッカー少年たちに格好の休憩場所を提供してくれているのでしょう。

 校庭を少し歩いただけでも良い場所がたくさん見つかります。今度の講話を聴いてくれて、これまで以上に緑に関心を持ってもらえればと考えています。


中止になったイベント2014/10/10 13:17

 Facebookでもご紹介しました江津湖公園恒例の「江津湖みなも祭り」は台風19号の接近により、11日土曜の前夜祭のみの開催となってしまいました。
 当社では緑の匠場という、昔から受け継がれた造園の技術を紹介するコーナーを担当していたのですが、このイベントもすべて中止になってしまいました。そこで、祭り前日に行ったリハーサルの写真を見ていただきたいと思います。

職人竹梯子

 上の写真は20段の竹梯子です。職人さんが足を載せているところまでで約8メートルの高さがあります。目線の位置は9.5メートルほどでしょうか。隣のマキノキは高さ7m程もある立派な木なのですが、梯子と比較すると低く見えてしまいます。本来ならば両手放しでポーズを決めてもらうところですが、この日は接近中の台風の影響で風が強く、両手を竹に添えてのポーズとなってしまいました。
 今では脚立や高所作業車などが主流となっており、消防の出初式等でお目にかかったり、ごく一部の庭師さんが使う程度ですが、当社では未だにこのような竹梯子が健在です。

 竹は中が中空になっており重量が非常に軽くできること、また、竹が持っている弾力性により、梯子の上でバランスを崩しかけても復元してくれる力が働くなど優れた点を多く持っています。

 祭りでは過去2年間この竹梯子のパフォーマンスをやっています。意外と子供たちに人気の催しでもあるのです。職人技を皆さんに御覧頂いた後に、子供たちに実際に梯子のりを体験してもらうのですが、怖いもの知らずの子たちが多く、列を作って待っていてくれます。今年のお祭りは中止になってしまい、元気な子供たちの姿が見れなかったのが非常に残念です。

公園スタッフ竹梯子

 子供ではないのですが、公園スタッフのS氏に試しに登ってもらいました。最初は威勢がよかったのですが12〜13段目で急に大人しくなり、この有り様です。(笑)
無理もありません、これでも目線の高さでは7m近く有りますし、下で見ているよりも竹がしなって恐怖感があります。

 私としましては「江津湖みなも祭り」を通して造園が培ってきた職人技や伝統の技術などを紹介していければと思っています。



第3回江津湖みなも祭り2014/10/21 15:01

第3回江津湖みなも祭りの様子を(土曜日開催の分だけですが)動画にまとめました。

当社社長もどこかに出てきております!お時間おありの方はどうか探してみて下さい(笑。

遠賀川のイチョウ2014/10/28 15:55

 この前の日曜日、NHKカルチャー11月の現地講座の下見に遠賀川の畔にまで行ってきました。最初のお目当ては、水巻町にある八劔神社(やつるぎじんじゃ)の大イチョウです。

 川沿いの堤防上の道を車で走っていると、道を挟むように対になったイチョウの巨木が見えてきます。これはお目当ての大イチョウではないのですが、2本がまるで門みたいに迎えてくれます。よく見ると、鮮やかな黄色に色づく前に、早くも枝の先端部分からの落葉が始まっています。夏の天候不順や、相次いで襲来した台風の影響なのでしょうか?講座当日が少し心配でもあります。


遠賀川のイチョウ

 そして、下の写真がこの堤防のすぐ脇にある八剱神社の大イチョウです。こちらの方は、あと2週間程で丁度見頃を迎えるかもしれません。

八剱神社大イチョウ

 案内板によると、日本武尊が御手植えされたものだとか…。真偽の程はともかくとして、高さ20m以上、幹周りは10m近くもある巨木です。何本も枝分かれしており境内から見上げると上から覆い被さってくるような迫力があります。

 この後、遠賀川河口の街芦屋の大ソテツを見て、宮若市の古刹を訪ね、最後に宇美八幡宮鵜のクスノキの巨木を巡ってきました。

遠賀川コスモス

 今回の下見で初めて遠賀川沿いを訪れました。これまでは何となく「川筋気質」というイメージが頭の中にあって、筑豊の人たちの生活を支えてきた川であり、風景もどこか男性的なものを連想していました。しかし、実際に来てみると、広々とした川幅でゆっくりと流れている様子は、とっても開放感のある場所でした。

 丁度この日は、河川敷に植えられたコスモスも満開で、多くの見物客で河川敷は賑わっており、とっても華やいだ女性的な雰囲気さえする場所となっていました。