サルノコシカケ2009/07/27 09:49

先日、熊本市内、運動公園内の桜の木の根元に握りこぶし大のものが顔を出していました。おそらく“コフキサルノコシカケ”ではないかと思われます。

キノコは樹木や植物を分解する菌類の繁殖器官にすぎません。たとえて言うならば、植物の花の部分なんですね。
栄養吸収器官(根っこや茎、葉っぱに当たる部分)は樹木の内部にあって、内部から樹木の組織を分解しています。
ということは、いくらキノコを取り除いても樹木の衰弱を止めることとは無関係であり、意味がないことだと言えます。

ただ、残念ながら、樹木を生かしたまま菌類だけを撃退する方法は解明されていません。

そこで、樹木医として出来ることは、樹木が内部から衰弱していく速度よりも根を張り葉を茂らせて肥大生長をする勢いを強くすることなのです。
具体的には、根っこの周りの土壌を柔らかくしてあげるとか、発根促進剤を灌水と一緒にまいてあげるとか、意外と地味な作業なのです。

一般に考えられている様な、キノコを除去して、幹の腐った部分を見極めて切除し、腐らないような薬を塗布することは樹木の命を縮めることに他ならないのです。

もし、そのようなことをやる樹木医さんがいたら疑ってかかっても良いのかも知れません。

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