久しぶりの菊池渓谷 ― 2012/09/11 09:44
丁度、この日は夏休みで娘が帰省しており、「どこか自然の綺麗な所に行きたい。」というリクエストに応えて思いついたのが菊池渓谷という事なのです。
九州では標高500~600mのこのような場所には、カシやシイノキといった照葉樹林が優勢となるのですが、ここではカエデやケヤキ、モミ、カヤ等、紅葉落葉樹や針葉樹を多く見かけます。もしかしたら、14~15℃と言われる渓流が作る冷涼な気候のせいかもしれません。
遊歩道の途中に不思議な樹木を見つけました。高さ2mもあろうかと思われる大きな石の上に根を下ろしたケヤキの大木です。ケヤキ自体も幹周りが3m以上高さが25m以上はありそうです。
おそらく、空気中の湿度の高い渓谷内にあって、石の表面にコケが生え、そこへケヤキの種が落ちて、ここまで成長したものと考えられます。「石の上にも三年」ということわざがありますが、この木は3年どころじゃなく100年程度は経っている気がします。
遊歩道を歩く事30分弱で目的地の「広河原」と呼ばれる流れが緩やかで開けた場所に到着します。ここは渓流沿いにイタヤカエデやイロハカエデが大きく枝を伸ばし、絶好の写真撮影スポットですし、テレビCMなどでも良くとりあげられる場所です。この日も多くの家族連れやカップルで賑わっていました。そして、ここにも石の上で頑張っている樹木を見つけました!
大きな岩の上にはカエデやハイノキカエデなどが所狭しと生えています。先ほどのケヤキに比べると、まだ赤ちゃん程度の大きさしかありませんが、ゆくゆくは大きな大木に育って、周辺に日陰を提供してくれることでしょう。ただ、これら全てが大きく成長は出来ません。狭い石の上での厳しい生存競争に勝ち残ったものだけが、ここで生き続けることを許されます。自然ってなんだか厳しい社会です。
実は、ここまで来る途中、遊歩道の渓谷側が大きくえぐり取られていたり、壊れた手すりを修復している痕を何箇所も見受けました。九州北部を襲った今年7月の豪雨災害の爪痕と思われます。
通常のルートとしては広河原で上流にある橋を渡って対岸の比較的道幅の広い道を帰っていくのですが、下の写真でも分かるように橋が破損して通行止めとなっており、途中までは来た道を引き返すしかありませんでした。
赤い橋桁の上に金属製の欄干があるのですが、途中で欄干がなくなっていたり、大量の小枝や木の葉が引っかかっているのが判ると思います。あの高さに、ものが引っかかるという事は、豪雨時の水位もその高さまで達したという事です。ただでさえ、この渓谷は水量が豊富で、流れが速いところや滝になっているところでは、人を寄せ付けない雰囲気があるのですが、豪雨の際はさぞ恐ろしく荒れ狂った流れとなっていたことでしょう?そう考えると、あの日から2カ月足らずで、のんきに散策できるまでに元の姿に近づいており、自然の回復力の逞しさもですが、地元の方々の努力に感謝するばかりです。
菊池渓谷へは夏にしか来たことがありません。機会があれば今度は是非秋の紅葉を観に行きたいと考えています。写真でしか見た事ありませんが、きっとカエデやケヤキヤマザクラ等の紅葉が目にまぶしいに違いありません。
筥崎宮のクスノキ ― 2012/09/18 16:52
まだ残暑の厳しい一日だったにもかかわらす、朝からお参りの人もちらほら訪れており、「さすが石清水八幡宮、鶴岡八幡宮と並び称されるような有名な八幡様だ。」などと一人感心しながら境内を見渡していると、鳥居の横に1本の楠の老木を発見しました。
一般の参拝客が楠木の根元を踏み荒らすのを防ぐ目的でしょうか、金属製の立派な柵が設置されています。根元をよく見ると腐朽がかなり進行して、一部では反対側が見通せるようになっている場所があります。また、遠くからでは幹に葉が沢山出ているように見えるところも、近寄ってみると楠の葉ではなく、楠木に着生したオオイタビカズラの葉であることが分かります。
根元の空洞やカズラの着生など、樹木の衰弱を現わす兆候が見られるようになった後に、この柵が設置されたのだと思います。
そういえば、今日が筥崎宮の秋祭り『放生会』の最終日のはずです。参道にはたくさんの露店が並び、祭に来た人達が名物の『ちゃんぽん』(ビードロ)を買い求める姿も見れるのでしょう?この祭りは1000年以上の歴史があると言われています。神社の歴史に比べれば、この楠の巨木もまだまだ新参者かもしれません。
高塚地蔵尊のイチョウ(大分) ― 2012/09/28 11:53
せっかく九州各地の巨樹古木を見て回っているのだから動画に残してみようと思い立ちました。
まだまだ初心者ですが見ていただければ幸いです!
ご紹介するのは九州は大分自動車道天ケ瀬高塚ICで降りてすぐ、高塚地蔵尊のイチョウです。
伝承によれば天平時代に行基上人が築後の国に下った帰路に高塚に立ち寄り、一体の地蔵菩薩を彫り地元の人々に祈願するよう説いたところからこの地に地蔵尊が祀られるようになったとか。
病気平癒、学業成就、商売繁盛などの諸願成就にご利益があるとの評判だそうで、私ももう3,4度この地を訪れていますが、いつ行っても参拝の人並みが絶えません。
肝心のイチョウですが、推定樹齢は300年以上、1000年以上と謳ってある記事もあります。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、駐車場から地蔵尊へと登る参道脇、回りは売店が連なっているところにあり、その大きさや高さの全体像がわかりにくいのですが、主幹は株立ちになっており、売店の屋根屋根の上にも大きな枝を伸ばしています。県指定の天然記念物になっています。
撮影日は本年9月22日。まだまだ元気いっぱいの樹木と見えて、緑の葉が青々としていました。
広木公園に巨大くまモン登場! ― 2012/09/29 14:41
来る10月6日(土曜)、7日(日曜)の二日間、熊本市の水前寺江津湖公園の広木地区で『江津湖みなもまつり』が開催されます。
水辺の動植物と触れ合う体験教室、ボート体験、熊本城で人気を博した竹灯りの演出の他、植木職人による竹梯子乗りのデモンストレーションや、お茶席も設けられます。
そんな中、公園の広大な芝生を利用して熊本の人気キャラクター“くまモン”を地上絵として描き出し、来園者に見ていただきます。ただ、地上からは大きすぎて何の絵なのかわかりません。そこで、当日は地上12mの高さに届く高所作業車に乗っていただき、上空より地上絵と江津湖の広がり、遠く熊本市街地までの大パノラマを楽しんでいただこうという趣向です。
江津湖マーケッツと題し、湖周辺のカフェや雑貨店など多数のお店も出展します。食欲をそそる食べ物魅力的なGoodsも皆さまを楽しませてくれるハズ!
当日は既設の駐車場の他に100台ほどの臨時駐車場も用意しておりますが、混雑が予想されますので、出来る限り公共の交通機関をご利用ください。
因みに、当社の若手社員が20段の竹梯子乗りの実演をし、私がお客様に解説をするという役割になっております。20段の竹梯子はホントに高くて怖いので、見てて楽しいです(笑)!