樹木医技術普及講座 ― 2011/01/28 08:29
先日、1月24日、25日の二日間、東京代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された標記のセミナーに行ってきました。
このセミナーは年1回の開催で、今回で8回目に当たります。内容は新しく樹木医になられた方々を対象としており、技術的な講義、実習から、最新の病害虫の話題、話し方の講座まで多岐にわたり、充実した内容となっています。
私は樹木医となって10年目なので今さら受講する必要もないセミナーのように思いました。しかし、この10年間で樹木医として華々しい活躍が出来たわけでもないし、知識や技術が向上したと胸を張って言える状態でもありません。それどころか、今頃になってこんな事いったい誰に聞けばよいのだろうと思えることばかりが増えてきて、近所の人には聞きにくいので思い切って参加することを決めました。
ただ、会場についてみると、受講者の殆ど9割以上が樹木医となって3年足らずの人たちばかりで、10年選手の私はもちろん最年長という事でした…。
でも、そのような逆境にはめげずに、初心に帰ったつもりで話を聞くことが出来、フレッシュな樹木医さんたちとも仲良くなれたのが収穫だと思っています。
下の写真は1日目の午後に行われたお隣の代々木公園での実習の様子です。
このセミナーは年1回の開催で、今回で8回目に当たります。内容は新しく樹木医になられた方々を対象としており、技術的な講義、実習から、最新の病害虫の話題、話し方の講座まで多岐にわたり、充実した内容となっています。
私は樹木医となって10年目なので今さら受講する必要もないセミナーのように思いました。しかし、この10年間で樹木医として華々しい活躍が出来たわけでもないし、知識や技術が向上したと胸を張って言える状態でもありません。それどころか、今頃になってこんな事いったい誰に聞けばよいのだろうと思えることばかりが増えてきて、近所の人には聞きにくいので思い切って参加することを決めました。
ただ、会場についてみると、受講者の殆ど9割以上が樹木医となって3年足らずの人たちばかりで、10年選手の私はもちろん最年長という事でした…。
でも、そのような逆境にはめげずに、初心に帰ったつもりで話を聞くことが出来、フレッシュな樹木医さんたちとも仲良くなれたのが収穫だと思っています。
下の写真は1日目の午後に行われたお隣の代々木公園での実習の様子です。
サクラの林の中にサイカチの木があります。幹周は5m程度樹高は12~15mというところでしょうか?サイカチとしてはかなり老木だと思われます。
写真を見て、一番特徴的なことは、幹の下の方地際に至るまでの部分がほとんど空洞化しており、その空洞となった、縁の部分から新たな根が地中まで伸びて行っていることです。
この幹の途中から成長して地面まで下りている根を不定根と言います。働きは本来の根と同じで樹木に水やミネラルを供給したり、樹木を支える働きがあります。ただ、自然のままの状況ではこの不定根がここまで成長することはほとんどありません。サクラやケヤキ、シイの木といった広葉樹は腐朽した傷口材の縁から自然に不定根を出すことがあり、この不定根の先端部分をピートモスやバーク堆肥のような土壌改良材で覆いながら根を地中まで誘導する方法です。
しかし、あらかじめ不定根が出ていない場合には人為的に傷を作り、その部分を土壌改良材で覆って不定根を出させます。
ただ、この方法は地中にある根の発根促進や土壌改良を優先させた後、その効果が望めないときの手段として使うものであって、樹勢回復の理想的な手段ではありません。
不定根の方が発育すると、元から地中にあった根が衰弱してしまったり、そのせいで、元の樹木の姿が変わってしまったりすることがあるからです。
実際、このサイカチの治療を行ったのは私たち樹木医会ではなく、NPO法人の藪会という団体の方々だそうです。津田塾大のサクラや千鳥ヶ淵でも活躍されているようです。
樹木の治療も、悪い部分を迂回するようにバイパスを通すのではなく、元からある傷んだ根をいかに回復させるかが重要だという事なのでしょう。
なかなか奥が深い実習となりました。
