巨樹・古木巡り2010/11/29 11:25

先週の木曜日、NHK文化センター主催の巨樹・古木巡りに講師として同行しました。この現地講座今回で7回目となります。これまでは熊本県内の樹木や緑の風景を訪ねてたのですが、今回は少し足を延ばして佐賀県有田町~武雄市に点在するクスやイチョウの巨木、紅葉の回遊式庭園を散策するというコースを巡りました。
写真は武雄市指定の天然記念物“武雄の大楠”です。幹のほとんどの部分が空洞となっており、大きく口を開いたように見える外観と、周辺のしんと静まり返ったような雰囲気で、樹木の前に立っているだけでなんだか恐ろしいような威圧感を感じます。
この日は25名ほどで見学したので良かったですが、2~3人の少人数の見学では、このクスノキが持つ威圧感に圧倒されてしまいそうな気もします。私が今まで見てきた樹木の中で最も存在感のある樹木であることは間違いありません!
この後、国の天然記念物である川古の大楠(全国第5位の巨木)を見学したのですが、みなさんこの武雄の大楠に比べると、かなり物足りなさを感じられていたようです。どうして、武雄の大楠が国の天然記念物ではないのか不思議でなりません?

武雄の大楠

次の写真は、武雄市内にある紅葉とツツジの名所“御船山楽園”です。江戸時代に28代鍋島藩主が3年の年月をかけて作庭したといわれています。武雄市のシンボル御船山の山容を借景とし、池の周りを巡って風景の変化を楽しむ、池泉回遊式の庭園となっています。
丁度、この日は紅葉の最後の見頃を迎えており、イロハモミジやオオモミジなどが色鮮やかなグラデーションが美しく、受講者の方々も、先ほどの武雄の大楠とは違った意味で感動されていました。

御船山楽園の紅葉


3枚面写真は有田の大イチョウ(国指定の天然記念物)です。これは、見学日の3日ほど前、下見で訪れた際に撮影したものです。
樹齢850年といわれる雄のイチョウで、数多くの窯元が軒を連ねる通りから足を一歩踏み入れた神社の境内に、周囲の家々を見下ろすような形で佇んでいます。歴史ある有田の街並みとのコントラストが絶妙な大イチョウです。

有田の大イチョウ


見学当日は心配された雨もほとんど降らず、解説者の未熟な説明にもかかわらず、初冬の佐賀の風景を堪能されていた様子です。また今度もツツジの季節に訪れたいとの感想を述べられる方が多かったです。受講者の皆さんお疲れ様でした。

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