サクラのキノコ2012/08/06 13:47

 先日、当社がお庭の管理を行っている、熊本市内某診療所の庭の様子を見に行った際に、サクラ(ソメイヨシノ)の木に見事?なキノコを発見しました。

 幹の2箇所から多数の薄茶色をした幅3~4㎝程度のキノコ(子実体)が大量発生していました。
カワソタケ1

  遠目には、最近スーパーなどで良く売られている、原木栽培のなめこに良く似ているようにも思えるのですが、よく見てみると、なめこ特有のぬめりなど全くありません。どちらかといえば、粉っぽくて短い毛が生えている様子です。さらに、なめこにあるような柄の部分が無く、木の幹から直接、半円状の傘を伸ばしています。
 
カワウソタケ2

 このキノコの正体はおそらく「カワウソタケ」と呼ばれるものです。サクラによく見られる、カワラタケやサルノコシカケなどの仲間になります。樹木の幹内部を腐らせるキノコです。

 実はこの桜、2月のこのブログで紹介した樹木です。トラックが幹に当って、樹皮が大きく損傷を受けた樹木でした。その傷口から菌が侵入したのか、以前から幹の内部で腐朽が進行しており、今年になってこのようなキノコの発生が見られたのかは定かではありません。以前から衰弱していたことを考え合わせると後者の様な気もします。

 いずれにせよ、幹や枝に出来た大きな傷口は、キノコの様な「木材腐朽j菌」 の格好の進入路となるのです。特に桜の様な腐り易い樹木にとっては致命傷ともなりかねないのです。「桜切るばか、梅切らぬばか。」とは良く言ったものです。


コメント

_ (未記入) ― 2012/08/19 20:59

  残暑お見舞い申し上げます
 何時も、ブログを楽しみに拝見しております。有難うございます。
街路樹や庭木などにキノコ類が寄生したら大変ですね。私もキノコには興味があります。自然界では山道など歩く時朽ちた倒木などにカワラ茸が生えてるのを見かけます。これは、菌糸が昆虫などの餌となり生育のための大切な場所ですよね。実話、多趣味で日本大クワガタのブリードをやっています。オオヒラ茸の菌糸ビンで育て幼虫~蛹~羽化です。今年は,♂83.6mmを最高に80mmオオバーが多く大変満足しています。
近年、里山等では竹などが生い茂り昆虫類が住む環境が少なく残念です。幼いころには、よくカブト虫やクワガタ捕りに近所の山で遊んだものです。

_ ブルース松本 ― 2012/08/20 17:40

 コメントいただき有り難うございました。
大クワガタですか、ホームセンターなどで販売されているのは見たことがありますが、雑木林などで自然の姿にはお目にかかったことがありません。
カブトムシなどは森の腐葉土の中に卵を産み付け、土の中で幼虫~蛹へと成長し、地上に出てくると聞きましたが、大クワガタは、枯れた樹木の中で育つという事をテレビでやってた気がします。
そういう意味では、腐朽j菌(キノコ)は樹木を朽ちさせて、森の昆虫や他の生物の棲家を提供していることになるのですね。
おっしゃる通り、街路樹や庭木にとっては厄介者ですが、森の中では新しい生命を育むために大切な働きをしているのです。

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